前回はファブリックの壁、どんす張りの魅力についてお伝えいたしましたが、今回は、あまり目にする機会のないどんす張りの施工風景を、ざっくりとですがご紹介いたしますね。少しでもどんす張りを身近に感じていただけましたら幸いです。
専用のジョイナーを用いて仕上げていく壁装システム、FAB-ACE(川島織物セルコン)施工の様子です。
まず壁とドアの周囲に、専用ジョイナーをタッカーで固定し、フレームをつくります。
写真にはありませんが、ジョイナーの設置が完了したら、ジョイナーと壁の全体を覆うように、モルトン(クッション材)をタッカーで取付けます。
・ファブリックを広げ、上部隅から専用のヘラでジョイナーに差して仮留めをします。
・仮留め後、上部隅から横にひっぱりながら差し込んでいきます。
・差し込み終えたら、ファブリックを10mmほどを残してカットし、すべてをジョイナーに入れ込みます。
壁上部の隅から、下部の隅までファブリックを引っ張りながらサイドを処理します。
同じように建具やコンセントの廻り、下部を仕上げます。
コーナーの一部を縦分割のパネル状に。墨出し作業や細かな工程は割愛していますが、このようなイメージで仕上げていきます。
伝統的などんす張りに比べると、かなり施工性がよくなりましたので、一般の住宅にも採用されることが増えてまいりました。ご採用箇所としては、ファブリックの風合いをより活かせる、窓や室内ドア・出隅・入隅などのない平滑な壁面が、見栄えも施工性もよくお勧めです。
ファブリックを挟み込んでいるだけなので、再施工の際はファブリックの交換をするだけで張り替えが可能です。抜群のデザイン性、吸音性、断熱性を備えた布の壁、ご自宅にいかがでしょうか。
幸せな住まいづくりのためのささやかな覚書き
―Note Felice―
お読みいただきありがとうございました。
インテリア、リフォームのカーサフェリーチェ
(名古屋市名東区)