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TopNoteファブリックふんわり柔らかなファブリックの壁(1)

ふんわり柔らかなファブリックの壁(1)

緞子(どんす)張りとは、緞子などの高級な織物を壁に張る伝統的な壁面装飾で、ヨーロッパなどでは宮殿や高級ホテルで用いられてきました。壁紙のように紙で裏打ちせず、そのまま織物を壁に張る工法で、複雑な下地作りなど難易度の高い技術が必要でしたが、簡易型の工法が開発されたことで、施工性がよくなり住宅にも取り入れやすくなりました。 

現在では壁に専用のジョイナー(特殊な取付部材)とクッション材を設置し、そこにヘラでファブリックを差し込み張っていく工法が主流となっています。国内では川島織物セルコンがFAB-ACEという壁装システムで展開しています。

専用ジョイナーを使用した施工の様子

簡易化された工法とはいえ、普段あまり馴染みもない上に、ハイグレードな空間のイメージが先行して、少しとっつきにくい印象をお持ちになられるかもしれませんが、今回はどんす張りの魅力の数々と可能性をお伝えできたらと思います。


優れた意匠性と機能性を持つ緞子張りの魅力

■ デザイン性
織物のそのものが持つ魅力に加えて、クッション材を詰めることで生まれる柔らかな起伏、陰影のある質感が贅沢で上質な空間を演出します。お好みの形状にジョイナーを設置し、縦に分割したパネル状、市松模様、ダイヤ模様など様々な壁面をデザインできます。布幅3mのファブリックを横使いすることで、壁全面を継ぎ目なく仕上げることも可能です。豊富なファブリックの中からとっておきの一枚をお選びになったり、複数の生地を組合せたり、クッション材によって厚みを調節できるなど、自由度の高いデザイン表現が可能です。

■ 省施工性
ジョイナーを使用することで、簡単にファブリックの脱着ができるようになり、仕上がりの美しさはもちろん、作業の効率が大幅にアップし、施工期間が短縮されました。

■ 安全性
硬質な壁と比べて衝撃緩和性に優れているので、お子様やご高齢な方にも安心してお使いいただけます。居室はもちろん、幼稚園、保育園、老人保健施設、入院施設など安全性に配慮が必要な空間にもお勧めです。接着剤をまったく使用しないためクリーンな壁装材としても評価されており、接着材特有の不快な臭いも発生しないので、施工後すぐにお部屋をお使いいただけます。

■ アコースティック性
ファブリックの下にクッション材が入るので吸音効果に優れ、音や声の反響を抑えます。室内の不快な残響時間を軽減し聞き取りをよくするので、快適な音環境の必要な会議室、ホール、宴会場、ホテルのスイートルームなどに採用されています。ご家庭でもオーディオルームやホームシアターなどにいかがでしょうか。窓に厚手のカーテンを掛け、床にも厚手のカーペットを敷き詰めていただくことで、さらにアコースティック性能は高まり、室外への音漏れの抑制にも効果がございます。

■ 省エネルギー性
ファブリックを壁に直接張るのではなく、間にクッション材を挟んでいるので空気層が保温、断熱性を高め冷暖房効率をアップします。
■ リユース性
ファブリックの着脱が可能なので、一度施工すると模様替えが比較的容易に楽しんでいただけます。再施工の際に、ジョイナーとクッション材は再び利用できますので、費用や排出ゴミの低減につながり、環境にも優しい壁仕上げです。


どんす張りが美しく心地よい空間をつくりあげるのに、とても適した壁装であることがお解りいただけたのではないでしょうか。ふんわりとした布の壁が、照明などの光に照らされることで豊かな陰影が生まれ、空間に満ち足りた雰囲気をつくりだしてくれます。家具や調度品、アートなどを美しく見せてくれるのでホームギャラリーなどにもいいですね。
もちろんカーテン、テーブルクロス、椅子張り、クッション、ベッドスプレッド、ランプシェードなどトータルでコーディネートしていただく愉しみもございますよ。

こちらはマジックテープによる貼り付け工法となります。

小さな面積であれば、季節に合わせてファブリックだけを交換する模様替えも容易です。一枚のアートを飾るようにホールやリビングの壁面装飾に、寝室のベッドヘッドにファブリックの風合いを活かしたどんす張りをお試しになってはいかがでしょうか。


幸せな住まいづくりのためのささやかな覚書き
―Note Felice―
お読みいただきありがとうございました。

インテリア、リフォームのカーサフェリーチェ
(名古屋市名東区)